知っとっけ?ブログ 【中学受験】公立なのか、私立なのか(4)

【中学受験】公立なのか、私立なのか(4)

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前号の続きです。

公立ばかりが「悪」なのか?


日本では基本的な読み書きができることは当たり前のように思われていますが、日本に来た外国人は「日本のホームレスの人たちが新聞を読んでいる」光景を見かけてとても驚くそうです。これは、日本の義務教育のレベルの高さを表すひとつの出来事であると言えるでしょう。
しかしながら、公教育の質的低下が進んでいることは事実です。「教師」がもはや聖職ではなくなり、生徒不在の権力闘争に明け暮れたなれの果てが今の姿なのです。もちろん、素晴らしい教育者もいらっしゃいますが、中学受験が過熱したのは、私立が優れているというよりは、公立の凋落が招いた結果という事実に真摯に向き合わなければ、現状を打開するには至らないと思います。


物持ちなホームレス / hiyori13


しかし、それでも私立中学への進学率は首都圏でさえ約二割。大多数は公立の中学校へ進学します。また、先行きの見えない景気動向に加え、「子ども手当」が有名事実化した現在、私立に進学させるのは家計的に大きな負担になっています。
こういった世相を背景とした教育格差を生まないためにも公立校には頑張ってもらいたいと思っています。


大洗鹿島線 / bohnen


ここで個人的な体験について書きたいと思います。
私は、あるきっかけで中学受験を志し、何とか合格することができました。100%小学校と同じメンバーが進学する中学校ではなく、自分だけ別の中学校へ進学しました。しかし、2年生になると、父の転勤の都合で転居先の公立中学校へ転校しました。
つまり私は受験で入った中学校と公立の中学校と両方の環境を経験したのです。
転校先の公立の中学校は、授業のレベルも決して高いとは言えませんでしたし、未だに首をかしげたくなるような不思議な校則も存在しました。ヤンキー多発地域でしたので、学校生活自体がサバイバルな環境で過ごしました。

でも、結局は公立の中学校に転校して良かったと思っています。


Takahata highschool 8 / f_a_r_e_w_e_l_l



公立のメリットは多様な価値観に触れられること


転校してからしばらくは、あまりの環境の変化に私も腐っていました。しかし、当時の先生方は、生徒のためには苦労を厭わない熱意ある人たちが多く次第に私も心を開くようになっていきました。
私立の中学校は、入試によって選別を受けますので、ある水準の生徒が集まる傾向にありますが、公立の場合は様々な生徒が集まります。学力の水準も、経済状況も、家庭環境も、物事も捉え方も考え方も多種多様になるのは必然です。
同じ日本人、同じ年齢でありながら、「人種のるつぼ」とも言えるほどの多様な価値観がひとつの教室の中に詰め込まれるのです。ある意味「社会の縮図」とも言えるのではないでしょうか。

私はこういった環境の中、人は色々な考え方があること、自分が正しいと思っていることが必ずしも他の人にとってはそうではないこと、時には腕力も必要であること…など、前にいた中学校では絶対にできなかった経験を積むことができました。
言い換えれば、私は多種多様な価値観が存在する環境に「揉まれた」のです。
こと学習面に関しては、前にいた中学校の仲間たちに水を開けられたように思えましたが、高校三年間でしっかり追いつくことができていました。案外、時間をかけて学ぶことも短期間で学ぶことも成果の面ではそう大差のないこともあるようですね。

ですので、中高一貫校の私立校に高校より入学した時に、内部進学の同級生が「どうせ公立でしょ!」などと公立に通っている人を馬鹿にする姿を見て殺意を覚えた記憶があります。結局、大学入試で結果を出した人の多くは、公立中学校から進学した「外部組」だったのですから…


市川学園旧校舎 / naosuke ii



私立でも公立でも要は生徒次第


これまで、私立中学、公立中学に進学するメリットとデメリットを述べてきました。かつては「私立」と言えば極々一部を除いてはレベルの低い学校の代名詞でした。しかし、現在は、私学は独自の教育方針と特色を打ち出し、それなりの地位を確立していています。中学受験はブームと言えども折からの少子化で、欲張りさえしなければ実質全入状態、生徒集めも一苦労ですからそれはそれは頑張らざるを得ない状況です。
ですので、「公務員」という環境に安穏としていれば公教育が衰退するのは自明の理、もう少し頑張っていただけないかと思うのですが現状は改革はそう早くは進まないようです。

いずれにしても、子ども達にとっては多感な時期を過ごす大事な「環境」ですから、メリット、デメリットをしっかり認識したうえで選択した方が良いかと思います。
私立だろうが公立だろうが要は「生徒次第」なのです。






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