【LinkStation】外付けHDDからデータを救出せよ(3)【データ復旧】
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前号の続きです。
私が自宅でデータ保存用に使っていた外付けHDD(Buffalo社製LinkStation LS-CHLシリーズ1.0TL)が突然の故障。データ復旧業者に見積もりを依頼するもその見積額に驚き自力での復旧を決意。晴れてデータ救出に成功するまでの過程を何度かに分けて書いています。今回は第3回目になります。
いよいよ外付けHDDからデータを救出します。
LinkStation LS-CHLシリーズ1.0TLの外観はネジで留めた跡が1か所しかありません。私の推測ですが、ネジで留めていた部分はツメに変えることで部品点数と工程を減らしていると考えられます。また、修理やデータ復旧などのアフターサービスも立派な商売ですから今の私のように「分解しようして修理しよう」とか「部品を取り出そうという輩から機械を守る狙いもあるとも思われます。
外観の唯一のネジ止め箇所は上部後ろ側にあります。HDDを冷却するためのファンがここに格納されています。
ネジを取り外し、側面の窪みに爪を入れると簡単にファンが取り出せます。「こんなファンで冷えるんかいな」というのが正直な印象です。冷却ファンは、ないよりはいいけれど気休め程度のように思えました。あとは、機械は帯電するせいか、大量のホコリを吸い込んでいました。ファンを開けた瞬間に咳き込むほどでしたが、これも故障の遠因なのかとも感じました。
さて、いよいよLinkStationを分解します。先にも述べたようにこの機械は基本的にツメでカチッと留まっていますのでツメを外さなければ分解はできません。ツメは上の写真のように上部に3か所、下部に2か所あります。上部は、よく見ると穴の色が他と異なる個所がありますので、そこがツメの部分です。
底面は前側と後ろ側のシールの貼っている個所にあります。爪でまさぐると場所が分かります。分解の際はシールは傷つきますのでご注意ください。
これらのツメの箇所は爪楊枝(折れやすいのでできればもっと固い針状のものがいいと思います)を奥まで差し込んでツメを外し、上の写真のようにつなぎ目にマイナスドライバーをねじ込んで前後にスライドします。話によると底面も同じように爪楊枝を差し込んでだ例もあるようですが、私の場合は上部にツメを外しドライバを滑らせただけでパカっとカバーが外れました。
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写真はカバーを取り外した後のLinkstationです。無理に力をかけたためかツメはいくつかは折れてしまっていました。それにしても随分たくさんのツメで固定しているのが分かります。
HDDは韓国SAMSUNG製。電機機器は多くのメーカーの協力によって成り立っていることが分かります。
プラスチックのカバーから中身を取り出し、3か所のネジで留めてあるHDDをシャシーから取り外します。
上の写真は左がシャシーと基盤、右側が取り出したHDDです。ここに大事なデータが閉じ込められ、私の救出を待っています。
もうちょっとで助けてやるからな。
LinkSrationはLinuxベースで作られていますので「PCをLinuxで立ち上げてデータを取り出そう」というのが今回の救出のキモとなります。
前号で紹介したフリーソフトKNOPPIX7.0.2 DVD日本語版をダウンロードし保存したDVDをPCにセットします。
通常のPCなら起動してすぐにDVDよりKNOPPIXが立ち上がりますが、メーカーによってはWindowsが普通に立ち上がってしまう場合があります。
私のPC(DELL社製)も同じでした。こういった場合は、起動してすぐにF12 キーを連打すると以下のような画面が出ますので、CD/DVDドライブが優先的に立ち上がるよう設定してください。(選択してEnterでOKです)
しばらく待つとKNOPPIXが立ち上がります。
KNOPPIXから立ち上がったLinuxはWindowsとは異なるOSですが、基本的には同じ感覚で操作ができます。
私が購入したのは玄人志向 KRHC-SATA2+IDE/U2 2,970円でした。
これでデータの救出に成功すれば約100分の1の金額で済んだことになります。
この機械はHDDの規格「SATA HDD」「IDE2.5HDD」「IDE3.5HDD」の3つに対応しており、それぞれにHDDを接続するソケットがついています。
LinkStationはSATA3.5のようなので下の写真のような形のソケットをHDDに接続します。
下の写真で「玄人志向」の左に伸びるケーブルはUSB、PCに繋ぎます。右側は電源ケーブルで、もともと機械に同梱されています。
そして、真ん中にある電源をONにすると…
「玄人志向」の電源を入れ、しばらくするとLinuxがHDDを読み込みました。下の写真の「share」がLinkstationに格納していたデータです。
もちろん安心はできませんが、そっと胸を撫で下ろしました。
あとはWindowsの場合と同じ要領で、OSの中に任意に作っていたフォルダにコピー&ペーストします。
いよいよ始まりました。何せ200GBほどのデータがありますし、OSをDVDから立ち上げているので時間がかかります。写真では3時間19分と表示されていますがもっとかかりました。作業は土曜の昼に行いましたが、コピー&ペーストを始めたあとに始まったプロ野球のデーゲームがコピペ終了までに終わってしまいました。
HDDの方を見ると緑色のLEDが点滅しています、データが移動している証拠(と信じたい)です。
コピペから4時間ほどで作業が終了。Linuxは画面左下のボタンで終了処理を行って、PCを再起動。Windowsが立ち上がってデータを保存した箇所に行くと…無事にデータが救出されているのが確認できました。
大事なデータを救出でき、ホッとしたのと、あんまりあっさりと終わってしまったことに拍子抜けしたのとで何だか複雑な感情が去来しました。
いずれにしても、故障したLinkStationからデータを救出できたのは事実。ひとまずはこれでよしとしよう。
次号では、今回のデータ復旧から学んだことなどについて書きたいと思います。
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前号の続きです。
私が自宅でデータ保存用に使っていた外付けHDD(Buffalo社製LinkStation LS-CHLシリーズ1.0TL)が突然の故障。データ復旧業者に見積もりを依頼するもその見積額に驚き自力での復旧を決意。晴れてデータ救出に成功するまでの過程を何度かに分けて書いています。今回は第3回目になります。
いよいよ外付けHDDからデータを救出します。
(1)LinkStationを分解。中のHDDを取り出す。
LinkStation LS-CHLシリーズ1.0TLの外観はネジで留めた跡が1か所しかありません。私の推測ですが、ネジで留めていた部分はツメに変えることで部品点数と工程を減らしていると考えられます。また、修理やデータ復旧などのアフターサービスも立派な商売ですから今の私のように「分解しようして修理しよう」とか「部品を取り出そうという輩から機械を守る狙いもあるとも思われます。
外観の唯一のネジ止め箇所は上部後ろ側にあります。HDDを冷却するためのファンがここに格納されています。
ネジを取り外し、側面の窪みに爪を入れると簡単にファンが取り出せます。「こんなファンで冷えるんかいな」というのが正直な印象です。冷却ファンは、ないよりはいいけれど気休め程度のように思えました。あとは、機械は帯電するせいか、大量のホコリを吸い込んでいました。ファンを開けた瞬間に咳き込むほどでしたが、これも故障の遠因なのかとも感じました。
さて、いよいよLinkStationを分解します。先にも述べたようにこの機械は基本的にツメでカチッと留まっていますのでツメを外さなければ分解はできません。ツメは上の写真のように上部に3か所、下部に2か所あります。上部は、よく見ると穴の色が他と異なる個所がありますので、そこがツメの部分です。
底面は前側と後ろ側のシールの貼っている個所にあります。爪でまさぐると場所が分かります。分解の際はシールは傷つきますのでご注意ください。
これらのツメの箇所は爪楊枝(折れやすいのでできればもっと固い針状のものがいいと思います)を奥まで差し込んでツメを外し、上の写真のようにつなぎ目にマイナスドライバーをねじ込んで前後にスライドします。話によると底面も同じように爪楊枝を差し込んでだ例もあるようですが、私の場合は上部にツメを外しドライバを滑らせただけでパカっとカバーが外れました。
L
写真はカバーを取り外した後のLinkstationです。無理に力をかけたためかツメはいくつかは折れてしまっていました。それにしても随分たくさんのツメで固定しているのが分かります。
HDDは韓国SAMSUNG製。電機機器は多くのメーカーの協力によって成り立っていることが分かります。
プラスチックのカバーから中身を取り出し、3か所のネジで留めてあるHDDをシャシーから取り外します。
上の写真は左がシャシーと基盤、右側が取り出したHDDです。ここに大事なデータが閉じ込められ、私の救出を待っています。
もうちょっとで助けてやるからな。
(2)フリーソフトを用いてLinuxでPCを起動する
LinkSrationはLinuxベースで作られていますので「PCをLinuxで立ち上げてデータを取り出そう」というのが今回の救出のキモとなります。
前号で紹介したフリーソフトKNOPPIX7.0.2 DVD日本語版をダウンロードし保存したDVDをPCにセットします。
通常のPCなら起動してすぐにDVDよりKNOPPIXが立ち上がりますが、メーカーによってはWindowsが普通に立ち上がってしまう場合があります。
私のPC(DELL社製)も同じでした。こういった場合は、起動してすぐにF12 キーを連打すると以下のような画面が出ますので、CD/DVDドライブが優先的に立ち上がるよう設定してください。(選択してEnterでOKです)
しばらく待つとKNOPPIXが立ち上がります。
KNOPPIXから立ち上がったLinuxはWindowsとは異なるOSですが、基本的には同じ感覚で操作ができます。
(3)USB変換ケーブルを接続しデータを抽出する
私が購入したのは玄人志向 KRHC-SATA2+IDE/U2 2,970円でした。
これでデータの救出に成功すれば約100分の1の金額で済んだことになります。
この機械はHDDの規格「SATA HDD」「IDE2.5HDD」「IDE3.5HDD」の3つに対応しており、それぞれにHDDを接続するソケットがついています。
LinkStationはSATA3.5のようなので下の写真のような形のソケットをHDDに接続します。
下の写真で「玄人志向」の左に伸びるケーブルはUSB、PCに繋ぎます。右側は電源ケーブルで、もともと機械に同梱されています。
そして、真ん中にある電源をONにすると…
ついにデータを救出
「玄人志向」の電源を入れ、しばらくするとLinuxがHDDを読み込みました。下の写真の「share」がLinkstationに格納していたデータです。
もちろん安心はできませんが、そっと胸を撫で下ろしました。
あとはWindowsの場合と同じ要領で、OSの中に任意に作っていたフォルダにコピー&ペーストします。
いよいよ始まりました。何せ200GBほどのデータがありますし、OSをDVDから立ち上げているので時間がかかります。写真では3時間19分と表示されていますがもっとかかりました。作業は土曜の昼に行いましたが、コピー&ペーストを始めたあとに始まったプロ野球のデーゲームがコピペ終了までに終わってしまいました。
HDDの方を見ると緑色のLEDが点滅しています、データが移動している証拠(と信じたい)です。
コピペから4時間ほどで作業が終了。Linuxは画面左下のボタンで終了処理を行って、PCを再起動。Windowsが立ち上がってデータを保存した箇所に行くと…無事にデータが救出されているのが確認できました。
大事なデータを救出でき、ホッとしたのと、あんまりあっさりと終わってしまったことに拍子抜けしたのとで何だか複雑な感情が去来しました。
いずれにしても、故障したLinkStationからデータを救出できたのは事実。ひとまずはこれでよしとしよう。
次号では、今回のデータ復旧から学んだことなどについて書きたいと思います。
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